團伊玖磨作曲・藤浦洸作詞:管弦楽と合唱のための「西海讃歌」〜佐世保市民に捧ぐ〜(東京佐世保会「ふるさと佐世保」)
 
 
     
 

西海讃歌

 
 

 

 
 
 
 
2011年9月19日・佐世保市民会館
 
 
團伊玖磨 没後10年メモリアルコンサート
 
 

佐世保市民管弦楽団第59回定期演奏会

 
 

指揮:原田大志

 
 
佐世保市民管弦楽団第59回定期演奏会での「西海讃歌」(You Tube 動画)
 
 
佐世保市民管弦楽団第59回定期演奏会での「西海讃歌」
(You Tube 動画)
 
     
 
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作曲のいきさつ

 
 

団 伊玖磨
(だん いくま)

1924-2001

 

 『西海讃歌』は、1969年(昭和44年)に長崎県で開催された第24回国民体育大会と第5回を迎える佐世保市民管弦楽団の定期演奏会を記念した曲として発案されたものです。

 1969年はじめ、佐世保市民管弦楽団の理事長であった佐世保中央病院の富永雄幸院長は、久留米市で開かれたロータリークラブ九州大会に出席しました。そこで、富永さんは、團伊玖磨さんが作曲した合唱組曲「筑後川」に出会って感激し、「佐世保にもこんな曲が欲しい」と思ったそうです。

 富永さんは、その後、つてを求めて團さんに作曲を依頼されました。

 富永さんの依頼を受けた團さんは、その年の春に佐世保を訪問。

 

 團さんが何度か佐世保を訪れ九十九島を巡ったりするうち、富永さんは團さんを弓張岳に案内しました。
 そこで、平戸出身の詩人・藤浦洸さんの「空いっぱいに」の詩碑を目にした團さんは、富永さんに「これでいきましょう」と言われたそうです。富永さんは「僕もそう思っていました」と応え、固い握手を交わしました。『西海讃歌』の詩が決まった瞬間でした。

  市民管弦楽団からの注文は、「西海の夕映え」をテーマに、西海国立公園の持ち味を生かしたものにというものでした。しかし、團さんは、「単に夕映えにこだわったものではなく、もっと広い視野で、佐世保だけでなくどこででも演奏できて、しかも、西海国立公園のイメージが彷彿とするような曲にしたい」と言って、作曲にとりかかりました。

藤浦 洸
(ふじうら こう)

1898-1979

 
 
     
 
藤浦洸さん作の原詩「空いっぱいに 空があるように 海いっぱいに 海があるように 人よ 心いっぱいに 美しい心をもって この空を この海を この土を 愛そう」(水田孝さん撮影の九十九島)
 
 
 
弓 張 岳
 
弓張岳展望台より(水田孝さん) 九十九島の展望(水田孝さん) 弓張岳にある藤浦洸さんの詩碑
弓張岳展望台より(水田孝さん)
九十九島の展望(水田孝さん)
弓張岳にある藤浦洸さんの詩碑
     
 
九十九島の夕映え
 
石岳展望台より オジカ瀬〜サンセット・クルージング 石岳展望台より(水田孝さん)
石岳展望台より
オジカ瀬
(サンセット・クルージング)
石岳展望台より(水田孝さん)
     
 
 
 
     
 

初演、その後

 
 
 

 曲は、1969年(昭和44年)7月に完成。佐世保市民管弦楽団に届けられた楽譜には『西海讃歌』の名が付けられ、「佐世保市民に捧げる」との副題も添えられていました。

 初演は11月9日、佐世保市民会館で、佐世保市民管弦楽団と佐世保のコーラスグループが集まった佐世保市合唱協会、そして、作曲者の團さん自身の指揮により演奏されました。そして、演奏が終わった時、感動した聴衆は総立ちで拍手を送り続けました。

 
     
   佐世保市民に素晴らしい曲を贈っていただいたことに感動した辻一三市長は、弓張岳に「西海讃歌の碑」を建てることを決め、翌1970年(昭和45年)8月2日には、團さんを迎えて除幕式が行なわれました。  
     
 

『西海讃歌』は、その後も佐世保市民管弦楽団の演奏会でたびたび取り上げられてきたほか、九十九島遊覧船の甲板で流され、市役所でも午後3時に流されていました。2001年(平成13年)に建設された「アルカス佐世保」にも、立山周平さんが制作された陶壁画「西海讃歌」が採用されました。

 また、長年にわたって、合唱部分が、KTNテレビ長崎の夜の天気予報(「長崎物語」の株式会社唐草提供)のBGMとして使用されたことで、多くの長崎県民にこの曲のすばらしさが知られることになりました。

 
 
西海パールシーリゾートでの指揮  

 1999年(平成11年)9月19日の「九十九島の日」、團さんは佐世保を訪れ、「西海パールシーリゾート」で汗を流しながら、『西海讃歌』のタクトをふられました。

 しかし、2001年(平成13年)5月17日、團さんは、旅行先の中国・蘇州で不帰の人となられました6月21日に行なわれた葬儀・告別式の開会前には、『西海讃歌』が流されたとのことです。

 
 
 
     
弓張岳に建立された「西海讃歌の碑」
 
アルカスSASEBOの陶壁画(立山周平さん制作)
弓張岳に建立された「西海讃歌の碑」
 
立山周平さん制作の陶壁画(アルカスSASEBO)
     
「長崎物語」の天気予報(小値賀島+びわカステラ)
 
「長崎物語」の天気予報(宇久島・小値賀島+栗林慧さん)
 
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團伊玖磨 没後10年メモリアルコンサート

 
 
   2011年(平成23年)9月19日(=「九十九島の日」)、佐世保市民管弦楽団は、初演のときと同じ佐世保市民会館で、原田大志さん(福岡教育大学准教授)の指揮により、「第59回定期演奏会」を「團伊玖磨 没後10年メモリアルコンサート」として開催しました。そして、フィナーレに『西海讃歌』を演奏し、多くの人に感動を与えました(合唱は、長崎県合唱連盟佐世保支部・佐世保市音楽協会)。  
   冒頭に紹介したYou Tube動画は、このときの演奏を収録したものです。  
     
   なお、当日の指揮者である原田さん=「伊財野さん」のブログで、この日の演奏について触れられている部分がありましたので、ご紹介しておきます。  
   
     
 

「伊財野は今」2011/09/30 平均年齢72才の合唱団 〜このページから、富永さんが團さんに作曲を依頼するきっかけとなった名曲:「混声合唱組曲 筑後川」の演奏(You Tube動画・限定公開)を視聴できます。

 
     
 
案内チラシ
市長の部屋(佐世保市広報2012年1月号)
コンサートのチラシ
 
市長日記 「西海讃歌」と市民管弦楽団
「広報させぼ」(2011年11月号)
 
 
 
 
         
 

書 籍 ・ C D

 
 
「團さんの夢」(中野政則著)
 
佐世保市民管弦楽団のCD
 
読売日本交響楽団のCD
「團さんの夢」
(中野政則著・出窓社・
2003年発行・本体価格1600円)
 
佐世保市民管弦楽団
(古谷誠一指揮)
 
読売日本交響楽団
(團伊玖磨指揮)
  長年、團さんと親交のあった著者が、團さんの九州に関連する作品を取り上げた力作。第1章『九州、こころのふるさと」の1で、『西海讃歌』が取り上げられています。
  本稿作成に際しても、参考にさせていただきました。
    2004年12月5日の佐世保市民管弦楽団創立40周年記念演奏会でのライブ録音CD。2005年に限定発売。その後、追加販売。
 現在、佐世保市内の川下レコード店で販売中(残り僅少)。電話0956-22-4839、着払いでの発送等もOK。税込定価格700円+発送手数料等(この項、2012年4月10日時点)。
   日本コロンビアより発売(GES10726)。読売日本交響楽団/藤原合唱団/TV放送合唱団。

 無伴奏合唱曲「西海ラプソディー」(團伊玖磨指揮/東京混声合唱団)も収めていますが、品切中。

  佐世保市立図書館に収蔵。
   
 
 
 
     
 
こちらの各サイトもご参照下さい。
 
     
 
佐世保市民管弦楽団
 
     
 
團伊玖磨「パイプのけむり」全仕事 團伊玖磨「パイプのけむり」全仕事
 
     
 
團伊玖磨ノート
 
     
 
「後の祭」
 
 
「團伊玖磨」(團伊玖磨ディスコグラフィーつき) (「後の祭」より)
 
     
 
「九十九島の本」(小川照郷著、「ライフさせぼ」・ライフ企画社)